シックナー跡 探検: 北の細道 鉱山跡

Sc鉱山跡で環を巡る




 昭和30年代以降、貿易の自由化により金属鉱産も原価引き下げを要求されることとなった。
そこで、作業の合理化のために廃滓(選鉱後の不要部分)の処理が重要視される。

スラリーとは泥漿(でいしょう)などとも呼ばれ、液体に個体の粒子が混在している状態である。
つまりドロドロの懸濁液でかゆ状のものを意味する。

では、例えばコーヒーやスープはスラリーなのだろうか。
コーヒーやスープに含まれる固体は、粒が小さくそれは0.1μm程度(1/1,000o)以下だ。
ある物質が特定の範囲の大きさ(0.1μm程度)の粒子となって他の物質の中に分散している状態、
これはスラリーではなく『コロイド』と呼ばれる。
つまりスラリーに含まれる固体成分は、ある程度の大きさのまま液体に含まれているのである。

金・銀・銅・亜鉛などの金属鉱山で採掘する鉱石の中で有価金属の含有量は数%である。
掘った鉱石を砕き、粒度分けして水洗、選鉱後に大量発生する不要な部分の輸送は多くの工数がかかる。
そこでボールミルなどで粉状にした廃滓を水と混ぜてスラリー状にする。

ボールミル
ボールミル


選鉱所と鉱滓保管場所は離れていることが多く、山上のダムに鉱滓を積み上げることも多い。
その際もパイプで鉱送すれば運搬にベルトコンベヤーや鉱車の必要は無く、
ポンプを用いて容易に鉱送することができる。

ただしこの廃滓のスラリーは濃縮する必要がある。
ある程度水分を絞り、純度を高めてからスラリーポンプなどで鉱送する。
その濃縮を司るのがシックナーだ。

シックナー
シックナー

槽中心の回転軸に取り付けられた回転レーキ(かき取り羽根)がゆっくり回り、
鉱滓(濃縮スラッジ)は中心部底に集められ排泥後、パイプで送られる。
上澄水は外周の壁を越えてあふれ出し(上澄層)、
溢流樋(いつりゅうとい)を通り外部に排水される。

このように浄水と溶け込んでいた鉱滓を分離するのがシックナーの機能だ。
今回はこの巨大シックナーの探索だ。
現地は山深く、難所の部類に入るため場所については伏せさせていただく。



シックナー・濃縮・給泥口・・・




吸泥管
吸泥管





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