讃美歌10番  「わがたまたたえよ」

歌詞は”わが魂よ,主をほめまつれ、わがうちなるすべてのものよ,そのきよき御名をほめまつれ。”から始まる詩篇103編、交読文25のパラフレーズであ り、22節まであったが今では始めの5節だけとなっている。宗教改革直後、カルヴァン系の諸教会においてうたわれた詩篇歌が、スコットランドの改革教会 にとりいれられて編纂された”Scottish Psalter,1564”にある1篇である。原作者は不明であるが、宗教改革の精神を受け継ぐ教会と信 徒とには思いでの深い歌である。

”讃美歌”には、曲名”ST.NICHOLAS”、作曲者Maurice Greene(1695-1755,英国人)となっている。しかし、この曲の出 典が”Melody from Holdroyd's The Spiritual Man's Companion,1753”で、Hymns  Ancient & Modern,New Standardで”as adapted in Scottish Psalmody、1854” と追記されており、この曲をGreene作とみなす立場は減ってきているとのことである。

尚、Greeneはロンドンでオルガニスト兼作曲家として活躍し、当時の音楽界の重鎮となった。ケンブリッジ大学の音楽教授にも推され、一時ヘンデルとも 親交があった。

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