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どう解決する?ロシアのウクライナ侵略

日本平和委員会がオンライン学習会

 3月15日、日本平和委員会主催でオンライン学習会「ロシアのウクライナ侵略問題〜いま、私たちに求められているものは?」が開催されました。講師は、日本平和委員会常任理事の川田忠明さんが務めました。

 冒頭、岸松江弁護士(日本平和委員会代表理事)が挨拶し、「ロシアによるウクライナ侵攻は絶対に許せない。見過ごせないのは、日本国内で今回のウクライナ侵攻を機に日米同盟強化や9条改憲が必要だと岸田首相や自民党関係者が言っていることだ。参院選をにらんでそんな声が高まってくると思う。この機会に、私たちは9条守って平和が大事だと積極的に声を出していきましょう」と発言しました。

 川田さんは、最初にウクライナの辿ってきた歴史を紹介。ウクライナは13世紀から長らく他国の支配を受けながらも、独立を勝ち取ってきた歴史があり、民族の自由と独立を悲願としていると紹介しました。続いて、「ロシアによる暴挙をやめさせる力は反戦平和の世論」だと指摘。1960年代のベトナム戦争や2003年のイラク戦争などを経て、反戦平和の世論が発展していることが紹介されました。「『核抑止力』の破綻と危険」や「いまこそ憲法9条で日本を守る」といったテーマについても言及。川田さんは最後に、「『戦争反対、侵略やめよ』『国連憲章まもれ』の声で包囲していこう」と呼びかけました。

 参加者から「NATO(北大西洋条約機構)による東方拡大が今回のロシアによるウクライナ侵攻の口実に使われているが、ロシアにとってどれほどの危機なのか」との質問がありました。「ひとつの転機は1999年のユーゴ空爆。NATO域外の国家に対する攻撃であったため、事実上NATOの仮想敵国であるロシアにしてみれば自分たちは何もしていなくても攻撃されるおそれがあると思うのは否定できない。たしかにアメリカやNATO側にも問題はあるが、だからと言って今回の侵攻は許されないことを強調していく必要性がある」と川田さんは話しました。

 長崎市で視聴した20代の青年は、「軍事同士だとイタチごっこになるだけ。だからこそ、外交で解決することが大事だとわかりました」と感想を語っています。

 学習会の様子は日本平和委員会YouTubeチャンネルに、「ロシアのウクライナ侵略問題~いま、私たちに求められているものは」のタイトルで公開されています。ぜひ、ご視聴ください。

(2022年3月16日)