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九州の軍事化反対の運動を進めよう

九州ブロック&沖縄 基地強化反対・平和運動交流会

 12月18日、九州・沖縄ブロック平和委員会がオンラインで基地強化反対・平和運動交流会を開催しました。南西諸島の軍事化と一体となって進められている九州の軍事化の危険性について学習と運動の交流を深めてこれからの活動に活かそうというものです。

 沖縄県平和委員会の大久保康裕事務局長が南西諸島の基地強化について報告。南西諸島へのミサイル部隊配備などの要塞化は、中国の海洋進出を阻止したい米軍の「中国領域外における封じ込め戦略」が反映されたものと指摘。海兵隊は「遠征前方基地作戦」=島々を一時的に占拠して、攻撃・補給拠点にしていく「即席基地づくり」の訓練を続けている。これに自衛隊と民間を「根こそぎ動員」しようとしている。軍命による集団死の強要、住民を犠牲にして生き残ろうとする軍隊の本質を学び直す必要がある。

 ながさき平和委員会の冨塚明事務局長は九州の軍事化の状況とその危険性について報告。この間、相浦駐屯地や奄美駐屯地などが米軍の求めで限定的な米軍基地とされる事態が増えている。自衛隊基地=米軍基地という認識が必要。陸自の機動展開部隊化が急ピッチで進んでいる。陸上総隊司令部が米軍と連携を図り、陸海空自衛隊を投入する。佐世保の水陸機動団は「遠征前方基地作戦」の日本側の中心部隊となる。この間の米軍との大規模演習はイギリス、フランス、ドイツ、オーストラリアなども交え、NATO並の集団的自衛権行使を念頭に置いたものと思われる。このような危険な実態を広く国民にわかりやすく知らせていく必要がある。

 続いて各地から基地強化の実態の報告やたたかいの決意が語られました。

種子島:馬毛島の工事入札が進められ、市民の中にあきらめの声もある。しかしあきらめたらダメ。自由にものが言える今こそ粘り強くたたかっていきたい。
奄美:日米共同訓練では軍事戦略上重要な拠点だと指摘された。基地強化が必要との意見も出る中、市議会ごとに反対の陳情を続けている。
宮崎:新田原基地へF35Bが配備される。基地機能増強や騒音の懸念に福岡防衛局は答えようとしない。訓練場となる馬毛島の基地化反対のたたかいに連帯して頑張りたい。
佐賀:漁協が、佐賀空港を自衛隊との共用にしない協定を条件付きで見直すことになった。木更津基地でのオスプレイの5年暫定使用の期限が迫っていることで焦る国の分断策動だ。
大分:例年2月に日出生台で行われてきた海兵隊砲撃演習は、昨年の米兵の横暴な振る舞いに県知事が防衛省に抗議したことで、今年に続いて来年も行われないことになった。
熊本:大矢野原で旭川の陸自部隊の演習が急きょ始まった。南西シフト強化の一環と思われる。

(2021年12月19日)