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米軍機の民間空港利用数が増加

2019年(国土交通省調べ)
福岡 59 奄美 50 長崎 48 名古屋 33 大阪 30
熊本 28 種子島 20 南紀白浜 17 東京 7 釧路 7
那覇 6 岡南 6 仙台 5 青森 3 八尾 2
関西  1 函館 1 鹿児島 1 福島 1 沖永良部 1
                合計 326

 2019年の米軍機の長崎空港利用数は48回(前年は55回)で福岡空港、奄美空港に次いで3番目の多さでした。従前はこの3空港で全体の約6割を占めていましたが、今回は48%。ただし、今回急増した熊本と種子島を含めると6割を超えます。名古屋と南紀白浜はほど前年と同数でした。大阪(伊丹)空港は急増の30回でした。全体は44回増の326回でした。事故やトラブルなどでしか報道されませんが、日本の空を自由に飛び回っている姿が見えてきます。

 1月14日、青森空港に三沢基地のF-16戦闘機がエンジントラブルのために緊急着陸。自走して駐機スペースまで移動した。オイル漏れが原因であり、エンジン交換後、16日に離陸した。3月28日、三沢基地に向かっていた2機のF-16戦闘機が悪天候と燃料切れのために青森空港に緊急着陸し、滑走路が15分にわたって閉鎖された。

 3月27日、沖永良部島空港に1機のMV-22オスプレイが緊急着陸。コックピットの警告灯が点灯したためで、点検後すぐに離陸した。

 4月1日、大阪伊丹空港にMV-22オスプレイ1機が緊急着陸した。岩国基地から厚木基地に向かう途中で何らかのトラブルが発生して警告灯が点灯したという。緊急信号を発しながら通常通り滑走路に着陸。移動して駐機場に向かった。2本の滑走路のうちB滑走路が約10分間、閉鎖され、民間機計7機に最大約20分の遅れが生じた。翌日、米軍が点検した後に離陸した。

 またG20サミット(6月28~29日)に関連で伊丹空港に大型輸送機C-17の飛来が相次いだ。6月16日、22日にそれぞれ1機。22日はトランプ大統領が移動する際に使用する米海兵隊の専用ヘリを運んできた。25日には2機が午後9時9分と9時21分に着陸し、午後10時56分と11時9分に離陸した。伊丹空港は騒音問題から運用時間を午前7時から午後9時と定めている。ただし国賓の移動などは例外とされるが今回は移動で使用する車両の運搬だった。30日は計4機が着陸し、運んできた機材を撤収した。

 10月21日、普天間基地所属の大型輸送ヘリCH53Eが給油のために種子島空港に着陸後、機体トラブルを起こして離陸できなかった。翌日、MV-22オスプレイ1機が復旧のための物資を届けるために飛来。23日は動作確認のための離陸と着陸を行い、24日に飛び立った。

 また10月26日、普天間飛行場所属の多用途ヘリUH1と攻撃ヘリAH1が旧種子島空港に緊急着陸。AH1の機体トラブルが生じたと見られ、28日午前にMV-22オスプレイ1機が種子島空港に部品を届けた。修理を終えて午後に2機は飛び立ち、種子島空港で整備と給油の後、奄美空港を経由して普天間に戻った。

 12月27日、嘉手納基地から三沢基地に向かっていた在沖米海軍艦隊活動司令部のビーチクラフト200が1機、燃料切れのために福島空港に緊急着陸。給油後に離陸した。

関連資料:米軍の民関空使用状況

(2020年6月15日)