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陸上総隊創設で司令部機能一体化

 13年12月に閣議決定された「防衛計画の大綱」は、陸・海・空3自衛隊を一体的かつ迅速に運用する「統合機動防衛力」を掲げた。そのために陸上自衛隊は発足以来最大の改編が行われる。並立していた北部・東北・東部・中部・西部の5つの方面隊を一元的に動かすために今年3月27日、陸上総隊司令部が設けられる。

 一方、全国に15ある陸自の師団・旅団のうち、7個を有事に即応できる「機動師団」「機動旅団」へと改編する。また陸上総隊司令部には在日米陸軍等と日常的に実効性の高い連絡調整を行うための「日米共同部」が設けられる。「日米共同部」は米陸軍のキャンプ座間に配置され、日米一体となった機動展開が可能となる。キャンプ座間には在日米陸軍司令部と第1軍団前方司令部がおかれている。

 この3月27日に佐世保に発足する日本版海兵隊=「水陸機動団」は陸上総隊司令部の直轄部隊として海上自衛隊、米海軍/海兵隊とともに機動展開される。

 すでに海自は「自衛艦隊司令部」の下で戦闘部隊が動き、在日米海軍と一体化している。空自は戦闘部隊を束ねる「航空総隊司令部」が米空軍横田基地内に移転(12年3月)しており、陸上総隊司令部の新設で日米の司令部機能の一体化はほぼ完了したといえる。

(2018年2月8日)