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原点に立ち返り、平和運動の強化を

県平和委員会が15年度定期総会ひらく

 6月27日、長崎県平和委員会は大村市内で15年度定期総会を開催しました。

 平和委員会全国理事の山下千秋さんが「戦争する国づくりのなかの大村・佐世保の実態」と題して講演。山下さんは、「戦争する国づくり」には(1)法律上の根拠、(2)戦争できる軍隊、(3)国民を動員する仕組みが不可欠と指摘。

 法律上の根拠を与えるための戦争法案は、戦闘地域で軍事支援を可能とする、PKO部隊が戦乱の続いているところで治安維持活動、米国の侵略・干渉のための集団的自衛権を行使できるという、まさに憲法違反の重大な問題を抱えたものだ。

 戦争できる軍隊という点で、佐世保では西部方面普通科連隊を軸にした「水陸機動団」構想が具体化している。2000名の部隊と司令部が置かれ、水陸強襲車両の基地がつくられる。佐賀空港配備のオスプレイと一体になった作戦を行い、水陸機動団の輸送する輸送艦/護衛艦の岸壁が整備される。それは米海兵隊と一体となった出撃基地化を意味する。

 国民動員の仕組みは、秘密保護法に続いて道徳・愛国心教育、教科書統制、言論弾圧の動きが急速になっている。

 しかし、世論の大多数は戦争法制に反対。憲法学者が「違憲」の声をあげ、各界各層の人たちが立ち上がっている。廃案に追い込もう、と呼びかけました。

 総会議事では活発に意見が出されました。

 総会は、最後に沖縄と連帯して新基地建設反対と米軍基地再編強化反対の取り組みをさらに強めること、今年中に大村市平和委員会を結成することなどを確認。理事長に選出された川尻和夫さんが閉会挨拶で「戦後・被爆70年の節目の年。憲法や安保の原点に立ち返って取り組みを強化しよう」と訴えました。

(2015年6月28日)