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ヘイト・スピーチは人種差別

第5回ピースカフェで議論

  1月22日のピース・カフェのテーマは、このところ問題となってきた「ヘイト・スピーチ」。村崎利幸さんが報告・問題提起をしました。

 「ヘイト・スピーチ」は1980年代の米国で作られた言葉。直訳すれば「憎悪表現」だが実態は「差別扇動」にあたる。それは「人種・民族・国籍・性」を理由とする差別であり、弱い者いじめであり、言葉による迫害で社会から排除しようするもので、民主主義の敵である。

 日本では「在日特権を許さない市民の会(在特会)」が主体となっているが、「在日」の人たちは特権どころかむしろ差別されてきた。その点で在特会の主張は意味不明だが、はっきりしているのは歴史のねつ造宣伝をしていること。

 在特会の発足は第一次安倍内閣の誕生と軌を一にしている。退陣後はおとなしくなったが、第二次安倍内閣が誕生するやいなやヘイト・スピーチを活発化させた。安倍内閣の応援部隊とも言えるのではないだろうか。

 在特会は揚げ足を取り、歴史をねつ造したデマ宣伝を行っている。真実を分からなくし、逆に「ウソも百回言えば真実に」(ドイツのゲッペルス)させるものだ。ヘイト・スピーチとのたたかいは、過去の加害の歴史をうやむやにして進められている戦争する国づくりを阻止するたたかいでもある。

 ドイツでは過去の戦争の反省の上から法規制が徹底している。米国は言論による攻撃で黒人差別撤廃を勝ち取ってきた歴史があり、法規制が困難。日本では規制を作っても安倍政権の下では骨抜きにされる可能性や平和運動の規制にすり替えられる危険性がある。

 ヘイト・スピーチは表現の自由ではなく、人種差別と捉えることが重要。在特会は歴史のねつ造者。彼らにつながる未来はない。

【参加者でのディスカッションから】

(2015年1月23日)