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佐世保に最新鋭の輸送揚陸艦配備へ


米ドック型輸送揚陸艦グリーン・ベイ(同艦HP)

 2月6日、米海軍は佐世保に配備しているドック型輸送揚陸艦デンバーを最新鋭のグリーン・ベイに交代すると発表しました。「日本の防衛と極めて重要なアジア太平洋の安全保障と安定に関与する」ためとしています。海外の前方展開基地には、より新しく、より能力の高い艦艇を交代配備していくのが米海軍の長期戦略です。

■最新鋭の輸送揚陸艦配備で殴り込み能力増強

 グリーン・ベイは新型のサン・アントニオ級輸送揚陸艦の4番艦で09年1月に就役。最新の指揮統制システムを搭載し、八角形のマストはセンサーの保護とセンサーの機能を増幅させるものです。船体はデンバーの1.5倍、搭載LCACは倍の2隻、そしてオスプレイ2機を搭載できます。内科・歯科の手術室がそれぞれ2室、病室も24室あります。従来の海兵隊や車両・物資の輸送に加えて、強襲揚陸艦に次ぐ、オスプレイの第2の飛行プラットホームの役割を果たし、殴り込み能力は大幅に増強されます。

 デンバーはこれまで改良工事が施されてきましたが1968年就役の最古艦で、14年9月に退役となることが将来国防計画書にリストアップされていました。デンバーの同型艦は他に1隻を残して退役し、サン・アントニオ級への交代は必至でした。

 グリーン・ベイの日本到着は来年2月の予定で、その間の「空白」は来年退役になる強襲揚陸艦ペリリューが第七艦隊の海域を補完することになっています。

■掃海艦も2隻がより新しいものに交代

 また機雷除去を主な任務とする掃海艦アベンジャーと同ディフェンダーの交代も発表されました。アベンジャーは14隻の掃海艦の1番艦で1987年に就役、2番艦ディフェンダーは89年に就役、ともに09年に佐世保に追加配備となっていました。アベンジャーの退役も計画通りです。代わって今年5月に9番艦パイオニアと14番艦チーフが配備となります。

(2014年2月7日)