第3遠征攻撃群が太平洋に配備
中核はベローウッド揚陸艦部隊

 6月3日付けの米海軍のホームページに初めて「第3遠征攻撃群(Expeditionary Strike Group (ESG)Three)」が掲載されました。

 艦隊は米西海岸(太平洋側)のサンディエゴ基地を中心とする部隊で、中核となるのは第11海兵遠征部隊(11MEU)を搭載したベローウッド強襲揚陸部隊の3隻であるBelleau Wood (LHA 3)、Denver (LPD 9)、Comstock (LSD 45)です。部隊は5月27日に5000人以上の海軍・海兵隊員をのせてサンディエゴを出港しました。西太平洋・中央軍の責任地域に配属され、「国際的なテロ戦争」を支援するとホームページでは報じています。今回の配備はこの地域での戦闘能力と適応性を高めるためのものであり、また予定よりも数週間早く配備できたことは海軍の適応性の良さを示したものだと報じています。

 またこの3隻にサンディエゴ配備のイージス巡洋艦 Mobile Bay (CG 53)とイージスミサイル駆逐艦 Preble (DDG 88)、パールハーバー配備のイージスミサイル駆逐艦 Hopper (DDG 70) と攻撃型原潜 Charlotte (SSN 766)がまもなく加わり、7隻体制となるようです。

 ベローウッドは以前、佐世保に配備されていました。モービルベイも以前、横須賀に配備されており、湾岸戦争で22発のトマホークミサイル攻撃を行なった軍艦です。

 米軍は「当面は太平洋艦隊で2個、大西洋艦隊で1個の遠征攻撃群を配備」(昨年8月5日付け毎日新聞)するということで、すでに太平洋艦隊にペリリュー第1遠征攻撃群、大西洋にワスプ第2遠征攻撃群が配備され、残る太平洋艦隊の1個の中核は佐世保基地を母港とする強襲揚陸艦「エセックス」と見られていました。ベローウッド第3遠征攻撃群配備で今後どのように推移していく不透明ですが、12個の強襲揚陸部隊の遠征攻撃群への編成替えは今後とも順次遂行されていくと思われます。

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