ある北の、公共の事業所で、現場責任者が 「スライムの大量
発生による熱交換不良が発生した!あと2ヶ月で操業不能に 陥る計算がでた。絶対に止められない!洗浄できる業者を至 急探そう!!」
かくて日本の水処理メーカーは全部降参し、さあ、いよいよ私
達に御指名をいただきました。
@操業しながら洗浄(スライムを分解)すること。
A循環用ポンプが止められないこと。
B蓄熱槽の水を全て抜いてはならないこと。
B予算はあまりない!見積は至急のこと。
これは無理!実行不可能、現在までの技術ではお手上げ!
塩素はペーハーが高くて効かないし分解能なし。過酸化水素はポンプガスロッ
ク、発泡、過剰反応でだめ。ヒドラジンも前述同様。底のスライムをポンプで吸い 出すのも無理・・・・・何とか溶かせないものか!?。
冷却塔下部水槽底にスライムが大量に沈殿しゼリー状のかた
まりとなっている。
この方が、まさに男のなかの男、伝説の鉄人、私達にプロフェ
ッサー柴木と呼ばれています。お客様の一大事に、飛行機に 乗っかって駆けつけてくれました。
冷却塔から採取したゼリー状のスライムを、なんと、見事にび
ちゃびちゃの水状にしてしまいました。
これは日本の新しい洗浄工法の曙。まさに歴史的に貴重な写
真なのです。
スライム厚計測作業。にわかには信じられない話なのですが、
この底に約50センチ以上のスライムが堆積していました。横に のびる配管が場内の熱交換器に冷却水を送っています。
お客様とのお約束を守りながら、反応が収まるまでに約半月掛かりましたが、
完全にスライムを分解除去いたし、正常な操業が出来るようになりました。
洗浄後、暫くたってから蓄熱槽の水抜きの際、蓄熱槽の様子
を撮影しました。
見ただけでもわかる、ガンコなスライム(生物膜)が付着しております。
従来わが国の洗浄技術では、到底太刀打ち出来なかったものを
わずか一ヶ月で除去。絶対にあきらめない不撓不屈の弊社スタッフが、
柴木さんと勝ち取った新しい洗浄技術です。
左側の写真が、熱交換を完全に妨げていたスライムの生物膜(バイオフィルム)
です。(見てください。これはスケールを抱き込んだガンコな組成です)
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